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図2−5と図2−6はLANシステムの機能別稼働状況を都道府県と市町村とで比較したものである。ファイルの共有、プリンタの共有、出先機関との接続等は都道府県も市町村も高い値を示しているが、電子メール等の意志疎通手段としての使用はまだ少ない。表2−1にみるように、都道府県ではパソコン台数が平均2,175台に達しているのに対し、市町村では平均33台である。都道府県と市町村では規模も異なり単純な比較はできないが、市町村では個人の通信手段として使われるほどにはハードが普及していないことが考えられる。しかし、コンピュータの小型化、低価格化の流れの中にあって、パソコンの整備やシステムの高度化が急ピッチで進められているのは初めに見たとおりである。

 

(3) 昭島市の文書管理システム

昭島市では新庁舎計画の具体化に伴って業務の電算化も推進されることとなり、「企画部電算準備室」が設けられ、1993年「昭島市電算処理基本計画」が策定された。基本計画は、電算化の総合的・体系的整備、市民サービスの向上、事務の効率化を主要目的としているが、最終的には総合行政情報システムの構築が目標である。1996年4月現在稼働しているシステムは、住民記録サブシステム、印鑑登録サブシステム、外国人登録サブシステム、国民健康保険サブシステムなど16システムであるが、特徴はセキュリティの充実、個人情報保護の充実、条例の整備の3点である。

セキュリティは、

?@ システムの二重化によるバックアップ(自動切替)

?A ディスクの三重化(デュプレキシング方式と業務終了後の全データベースコピー)

?B オンライン業務終了後のフルバックアップ

?C 無停電電源装置と自動シャットダウン装置による停電対応など厳重な対策がとられている。

個人情報の保護では、

?@ 職員のIDカードやパスワードごとに入力検索業務を限定

?A 個人情報の使用監祝・確認のためアクセス履歴を記録

?B サーバー運用者のアクセス権を限定

?C データベースヘアクセスするプログラムの限定

 

 

 

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